『ひのぼれば』 2018/04 発酵って何!? 『ひのぼれば』記念すべき第一回目のテーマは「発酵」です。 社食用の味噌作りがきっかけで…、発酵のことを勉強しようと、社内講座を開き… (※詳細は弊社のツイッターを覗いて見て下さいね。) その内容をお客様向けにまとめたものが、この記事です。 発酵の世界は知れば知るほど面白い!です。ぜひ皆様とこの発見を共有できればと思います。 目次
発酵ってなんだろう!? ヨーグルト、ワイン、漬物、納豆、みそ、酢など、私達が普段口にする食品にも沢山の発酵品がありますね。 発酵を経ることで、最初の素材からは、味も形も大きく変わってしまうこともあります。 一体食品の中では何が起きているのでしょうか。
…最初から少し難しいですが…。 言い換えると、本来は、微生物の代謝活動のことを指していましたが、近年では色んな場面で あるモノが人にとって良き方向に変化すること を「発酵」と呼ぶ、ということです。 食品においても「これがこの状態になれば発酵」、といった確定的、客観的な状態はなく、ある人にとっては発酵でも ある人にとっては「腐敗」と言うこともあります。 例えば、納豆。(多くの)日本人にとっては発酵食品ですが、馴染みのない方にはそうではありません。 微生物によって引き起こされたある一時の状態が、その人にとって都合が良い時、それを発酵と呼びます。 残念ながら確かなものはありません。 人は長い歴史の中で多くのものを食べてきました。 その中で、これが身体に良くて、これは悪い、ということを長い年月をかけて「実験」してきたとも言えます。 その結果、人間にとっての「食べもの」や、「安全に食べる方法」を歴史と共に獲得してきました。 本質的な食べものの良し悪しというのは、経験的にしか判断出来ないとも言えます。 もちろん販売されている製品なら、その辺りのことを深く考慮せずとも、安全な食品を入手できます。 ただ、その食品の歴史や、特徴を知ることで安全に食事ができますし、 そして何より、様々な面から食を愉しむことができるのではないかと思います。 発酵はパスチャライズ牛乳の生みの親!?
それまでは何故モノの状態が変化するのか、原理的なことはわかっていませんでした。 日本では、そのような知識がない中でも、1500年代には日本酒の「火入れ」という殺菌方法を確立するなど、高い技術を持っていたようです。 昔の人は、色んなことを経験的に理解していたんだろうと推察できます。 パスツール博士は、発酵の研究をして行く中でワインの品質を安定させるために、「殺菌」の方法を開発したそうです。 ワインも発酵によって製造されますが、製造後に酢酸菌に汚染されると味が悪くなってしまいます。 そこで製造工程の最終段階で、熱殺菌を行うことで、長期保存が可能なワインの製造に成功したのです。 これがかの有名な、パスチャリゼーションとして現代の私達も利用している殺菌方法です。 このような経緯から、 発酵は木次パスチャライズ牛乳の生みの親とも言えるかもしれません。
例えば、ヨーグルトは牛乳の中で乳酸菌が増えて、固形になって、人にとって害がなく、美味しい味の間だけがヨーグルトなのです。 その状態が過ぎると、味も変わってきますし、最終的は腐敗してしまいます。 そう思うと、儚いというか、愛しいというか、尊いというか、そんな気持ちになります。 何事も自然のサイクルの中にあるんですね。 弊社の製品づくりは、このような自然の理に逆らわず、その良さを活かすことを方針しています。 発酵のことを考えていたら、生命の移り変わりに思いを馳せてしまいました。。。 初めての試みなので、皆さんに上手く伝わったのか(とても)不安ですが、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。 今後とも木次乳業をよろしくお願いします。 |